[レポート] Data Analytics OnAir – Google Cloud の BI ソリューション #gc_da
アライアンス統括部 サービスグループのしんやです。
2023年03月15日(水)、Google開催の「Data Analytics OnAir」にてGoogle Cloud のデータ分析・BI(ビジネス・インテリジェンス)に関して、Looker Studioに関するウェビナーが配信されていました。
当エントリではこのウェビナーの中で発表された「これから始める Google Cloud の BI(ビジネス インテリジェンス)ソリューション」視聴レポートをお届けします。
セッション概要
登壇者:田村 政則氏(Google Cloud DataAnalytics 市場開発部長)
説明:
セルフ型 BI から管理型 BI までデータ活用には様々なフェーズと管理 / 提供手法があります。本ッションでは Google Cloud が提供する Looker / Looker Studio(旧: データポータル)、コネクテッド シートのそれぞれを役割とデータ活用の段階おいてどのラインナップが効果を発揮するのかをご紹介します。
セッションレポート
BIの歴史的繊維と機能の移り変わり
- BIトレンドの移り変わり
- 1.元々はシステムからデータを個別に取り出してレポートにしたり、印刷して使ってた
- 2.次に管理型BIやポータルの時代に
- 3.数年前からアドホック/セルフBIと呼ばれるサービスや状況が台頭。ビッグデータ、インメモリ
- トレンドに反して、実は利用用途が異なっているBI
- 特にボトムアップからの分析とトップダウンからの分析はユーザー体験が異なる
- ボトムアップ:一覧データから主にフィルター/集計を活用しデータを分析。仮定数値を於いて関係を分析
- トップダウン:全体を把握し、そこから詳細に落とし込み分析を行っていく。データの相関性
- 特にボトムアップからの分析とトップダウンからの分析はユーザー体験が異なる
- データ活用の成熟に伴い必要になるデータガバナンス
- 個別分析(セルフBI)から全体活用(管理型BI)へ
- セルフBI:あらゆるデータを取得し分析
- 管理型BI:予め設定されたデータを分析
- 全社に公開
- 単一の指標/単一の計算/単一のデータ
- データの探索
- アクセスコントロール
- 個別分析(セルフBI)から全体活用(管理型BI)へ
- セルフ型BI単体でのデータ共有の実際
- Google Cloudが3つのBIツールを提供している理由:大容量データの分析を、データガバナンスを保ちながら自由に分析出来るプラットフォームを実現。
- Google Cloudではこの他にも様々な形や局面において対応するサービスを提供している。
Lookerプロダクトファミリーのご紹介
Looker
- Looker ビジネス インテリジェンス プラットフォームと組み込み型分析 | Google Cloud
- 高度かつ柔軟なガバナンスとデザインされたデータ体験を提供するプラットフォーム
Looker Studio
- Looker Studio: ビジネス分析情報の可視化 | Google Cloud
- 気軽に始められる、セルフサービス型BIツール
- 800種類を超えるデータソースに接続可能
- 可視化され、理解しやすい分析ダッシュボード
- 即座に共有しコラボレーションが可能
- WebベースUI、インストールやサーバ管理が不要
- 簡単にデータの活用や分析が可能
- BigQueryのコンソールから直接連携することも可能
- データの結合も個別データの追加も思いのまま
- 既存レポートと個人持ちのデータを統合したダッシュボードなんかも作れる
Looker Studio Pro
- Looker Studio Pro のスタートガイド | Google Cloud 公式ブログ
- Looker Studio Pro - データポータルのヘルプ
- カスタマーサポートや管理機能が充実した、組織利用向けのプレミアム版Looker Studio
- 組織管理機能の提供(管理者レベルのコンテンツ管理、データリネージ等)
- チーム間でのコラボレーション機能(一括アクセス管理、チームワークスペース)
- サポート(24/365)とSLA(99.9%)の提供
3つの異なる個性を持ったビジネスインテリジェンス
Q&A
- Q. Lookerのデータソースはローカルデータも参照可能か?(Excelファイルなど)
- A. Lookerではローカルデータの取り込みは出来ない。セマンティックレイヤーでデータがちゃんと正規化されていることが前提のため。Looker StudioはセルフBI/アドホックBIを掲げているので、ローカルファイルを含めて多くのデータソースに対応している。Lookerのデータをローカルファイルと結合したい場合、Lookerのセマンティックレイヤーに対してLooker Studioからアクセスし結合することで対応出来る。
- Q. 他のBI製品との一番の違いは何?
- A. Looker/Looker Studio共に「元々のデータを取り込む事無く、クラウド上で突合し分析することが出来る」という点。通常のBIツールだとデータをダウンロードしてきてローカルPCメモリのキャパシティ内で計算するという形。(Looker/Looker Studioであれば)作ったデータを公開するためにアップロードしなければいけない、ということはない。
- Q. Looker Studio Proの料金体系はどうなっているか?支払い方法はクレジット払いになるのか?
- A. 料金体系は「ユーザーあたり」。現在諸々整備中ではあるのだが、Google Cloudと直接/パートナー様経由/Webからのクレジット契約というケースを用意している。
- Q. GA4のAPI制限、Looker Studio Proならクリア出来る?
- A. これはGA4側の制限になるのでLooker Studio Proであったとしても変わらない(クリア出来ない)と思う。一応確認はしてみる。
- Q. Lookerで定義済みのデータモデルはLooker StudioもしくはConnected Sheetsなどで利用可能か?
- A. Looker StudioからはLookerで定義済みのセマンティックレイヤーに出来るようになった。Connected Sheetからも可能。
- Q. 段階的にLooker Studio→Pro→Lookerと部門毎に検証をしていきたいのだが、同一ドメインでライセンスをバラバラに用意することは可能か?
- A. LookerとLooker Studioは可能。Looker Studio Proについては組織的に使う場合、Studio分のライセンスが必要となる。
- Q. Looker/Looker Studio/Looker Studio Proはアーキテクチャが異なると理解している。LookMLの定義が利用出来るのは現在もLookerだけという理解で合っているか?
- A. 合っている。Lookerで定義されたデータセット、エクスプローラで参照出来るものについてはLooker Studio/Looker Studio Proで参照可能。
まとめ
という訳で、「Data Analytics OnAir - Google Cloud の BI ソリューション」のセッションレポートでした。
Looker名義のプロダクトが都合3つのサービス(Looker無印/Looker Studio/Looker Studio Pro)で構成されるようになり、利用の幅と段階的なBI環境の発展拡張が可能となりました。状況と用途に応じて使い分けて行きたいものですね。